第38回:日本人が日本でつくるイタリアン
京都の東山、東京の丸の内という一等地で人気を博す【IL GHIOTTONE(イル ギオットーネ)】。元々クリエイター志望だったシェフは、「人を育てるのではなく、個性を生かせるお店の土壌づくりを大切にする」という新しいお店つくりを信条とする。「シェフがいないならお店に行かない」とゲストにも言われるほど、人をも惹きつけるシェフの魅力の根源に迫った。
クリエイター気質の料理人
――笹島さんは経営者でもあり、シェフでもあり、クリエイターでもあり、デザイナーでもあり、いろんな要素をお持ちですが、笹島さん自身は軸足をどこにおいておられますか。
笹島:僕は職人気質ではないと思います。プロダクトデザイナーになるのが夢でしたから、お寿司屋さんとかお蕎麦屋さんのようにひとつの技術を突き詰めていくというタイプではなくて、クリエイトしていくことが好きですね。お店に対しても、マニュアル一個からクリエイトしてくものなので、クリエイターやプロデューサーとかの方が向いているのかなと思います。
フレンチ全盛期にイタリアンを選んだワケ
――学費を稼ぐために働いたレストランで料理に興味を持たれたと。その後イタリア料理の道を選んだのはなぜですか。
笹島:レストランで働くようになって、次のことを考えたときに、フランス料理が花盛りだったので、僕も漠然とフランス料理をやると思っていました。ただ当時は各々のシェフの色が強く、外国の匂いがしなかったんですね。一方でイタリア料理は土臭くて、イタリアで食べられているそのままの未知の料理でした。イタリアはデザインなんかもおしゃれじゃないですか。なのになぜ料理はこんなに洗礼されていないのか。そこに「外国らしさ」を感じ、惹かれていきましたね。